Korn「The Paradigm Shift」 レビュー

ギタリストのHead復帰後初のアルバムとなる11thアルバム。 これまでの作品の集大成的な、懐かしのサウンドとモダンなサウンドが高度にミックスされた、“今のKorn”を体現する作品になりました。

アルバムごとに強い個性があったこれまでの作品に比べると、いささかインパクトに欠ける面もありますが、ずっとファンとして聞いてきた者にとっては嬉しいサウンドになっています。

 icon-smile-o ここがイイ!

  • なにはともあれ、Headのギターが懐かしい妖しさを醸していてGood!
  • Follow The Leader以降のサウンドをミックスさせたような、ハイブリッドサウンド。

 icon-meh-o 微妙・惜しい

  • 個性的なアルバムを期待するとちょっと肩透かしを食らう印象も?(聴きこむと十分に個性的なアルバムなんですが)

 icon-frown-o ここがダメ!

  • とくになし。
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Kornサウンドの集大成!?

1曲目の「Prey For Me」はBreak Some Offをどことなく彷彿とするイントロで始まる楽曲。 ノリはまさしくKorn的で、全てのパートが調和を取っている良曲です。 ややモダン寄りなパートも多いものの、本作を象徴する楽曲だと思います。

2曲目の「Love & Meth」もまたかつてのKornを思わせるサウンド。 ヴォーカルのアプローチやギタープレイなどなど、ヘヴィネスが申し分ないものになっています。

3曲目の「What We Do」はグルーヴィなギターサウンドが心地よい曲です。 シンプルなかっこ良さが持ち味なロックナンバー。 曲中盤ではやはりKornらしいフレーズも。

4曲目の「Spike In My Vains」はUntouchables的であり、The Path of Totality的でもある楽曲。 ほどよいダークさが魅力的ですね。 かすかにバグパイプらしきプレイも!

5曲目「Mass Hysteria」や6曲目「Paranoid and Aroused」はどこかで(過去作で)聞いたようなフレーズが飛び出すという点で共通点が。 特に後者はFalling Away From Meを強く思わせるイントロが秀逸。

7曲目はいちはやくリリックビデオやミュージックビデオが公開された「Never Never」。 近年のキャッチー・メロディアスなKornスタイルに、前作譲りのダブステップ的アレンジや懐かしのKorn語までぶちこんだ、ある意味最も挑戦的であり、その割にはイマイチ印象に残りにくい印象の楽曲です。

しかし印象に残らないというのは「初めて聞いた時」だけ。 最初こそ、なんだかなぁ~今回は微妙なのかなぁと不安になりましたが、通して聞いてみると存外悪くない曲でもあるんですよね。 こういう曲があることでバランスがとれているとも言えます。

8曲目Punishment TimeはTake A Look In The Mirror系の楽曲。 そして10曲目「Victimized」や続く11曲目の「It’s All Wrong」なども過去作で聞いたような、でも新しいサウンドの数々。

そう、ここまで読んでくださればお分かりの通り、これまで彼らが生み出してきたサウンドを匂わせるテイストがそこかしこに見られ、懐かしくもあり、そして新しい……今回はそんな作品なのです。

であるからこそ、本作がKornサウンドの集大成的なアルバムなのだと、私は感じたのでありました。

総括

例えば、あなたがもし最初期のダークで慟哭系のKornサウンドしか受け付けないのなら、本作は別段魅力的には映らないかもしれません。

しかし、私のように3rd以降のサウンドが好きな場合、そしてなおかつ、今までの作品をずっと愛聴して楽しめてきたのなら、本作は一種の感傷と感動をほのかにまといつつ楽しめるものと言えましょう。

やはりHeadが復帰したことでギターサウンドによる表現力が回復し、以前のKornらしさが今のKornスタイルにプラスされたことが、魅力向上に対する貢献として大きい印象です。

一度ここでこれまでを総括し、そして、まさにパラダイム・シフトして次のステージへ進む……そんな可能性と(ファンにとっての)期待に満ち溢れた作品だと思います。 とりあえずKornファンは聞いてみるべき1枚でしょう。

書いた人はこんな人

壬生狼
壬生狼(みぶろ)と申します。 miburo666/ルプス(Lupus)は概ね同一人物。 ゲーム、音楽、映画/アニメ、イラストなどが趣味。 ここでは音楽や映画/アニメを中心に、趣味関連の記事を書いていきます。
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