こちらで更新継続中。パッケージ購入型からブラウザゲームへの移行はまだまだ先ではないか、というお話

パッケージ購入型からブラウザゲームへの移行はまだまだ先ではないか、というお話

こんな記事が公開されていました。

【コラム・ネタ・お知らせ】今やゲームの時代はパッケージ購入型から、ブラウザゲームへ移りつつある……そんなお話しです – アキバBlog

Visual Artsの社長さんが書かれたコラム記事なのですが、
読んでみると頷ける部分も多く、恐らく、いずれそうなるだろうと感じました。

そう、「いずれ」であり、「まだ今は」そうはならないと私は考えています。

根拠は以下のようになります。

 

そもそも両者のスタートが違う

パッケージ購入型(以下パケゲ)といえば、古くはファミコンから続くもの
今のPS3や3DS、PCなどを含めた昔から続くコンピューターゲームの系譜です。

PCのみならずゲーム機自体も最近ではかなり高性能になってきていて
表現力や実現できる幅はかなり広くなってきたといえるでしょう。

一方のブラウザゲーム(以下ブラゲ)はどちらかというと最近できたゲームの一派で
PCやスマートフォン、タブレット間でクロスプラットフォームなプレイが可能となっているものです。

こちらはPCが発端の「基本料金無料の」MO/MMORPGの流れを汲みつつ、
ソーシャルサービスやケータイ(スマホ)などとの合流もしつつ出来上がった新勢力と言えます。

両者は「ゲーム」というモノを取り扱っているので同一視されがちですが、
一端のゲーマーからしてみると今のところは「同一とはいえない」と言わざるを得ません。

いい例えではないですが、実際に旅行に行くのとクルーズ系DVDを鑑賞して旅行気分になるのと。
いずれも「旅行」に関するものであっても、その感触と体験が全く異質であるような、
そんな感覚を感じるのです。

そして両者にそのような違いがあれば、そこへ集うプレイヤーの層も異なります。
いわゆるゲーマー(必ずしもスキルがある人に限定されない)はパッケージ購入型の方へ、
そうでない非ゲーマー・一般人はブラウザゲーの方へ集う傾向・印象があります。

ゲーマーは純粋にゲームを趣味として求めているために、熱意や探究心に溢れるものも多く
自分にとって面白いと感じるものであればお金を落とすのもやぶさかではない人もたくさんいます。

対してブラゲ方面のプレイヤーというのはゲームを趣味として見ておらず、
どちらかと言えば暇つぶしとして見ている人が相当数おり、である以上は
できるだけ出費を抑えて低コストで軽く遊べるものを、と考える人が多いです。

ゲームに対してどこまで熱くなれるか、年齢関係なくしてのめり込むことの是非はどうか、
という線引きで両者を区別できそうなもんです。

以上から、まずそもそもそスタートラインが違い、プレイヤー層も異なると考えました。

制作側のスタンスも異なる

一概には言えませんが、両者の制作陣の制作にあたっての構想も異なる印象です。

パケゲ制作側は他社に先んじて最高のグラフィックを追求したり、
今までになかったシステムを構築したり、新たな体験を作り出すことが念頭にあることが多いです。
その先にあるのが売上なのかどうかはあまり大した問題ではないです。

ブラゲ制作側は保守的で、先行者のトレースを完了した上でそこからやっと
ちょこちょこと他サービスとの差別化を行なっていっている印象を受けるものが多く、
技術だの新体験だのを率先して追求する開発陣は今のところ数えるほど。
基本無料が大半なのでいかに安全に売上を獲得するかがほとんどが目指す目標という一致もあります。

それゆえこれだけ数がありながらもパケゲとブラゲではバラエティが格別。

パケゲは歴史ある系譜というのを抜きにしてもジャンルは豊富ですし、
ジャンル1つとっても心身を削って作り上げた会心の作品もあったりと必ずしも画一的ではありません。

ブラゲは新興勢力ということである程度はしかたがないものの、
ジャンルはMO/MMORPGか征服型SLGが大半でどの作品も似たり寄ったり。
母体ではないかと推測される、世に氾濫する無料ネトゲのように
団栗の背比べのような状況が既に展開されています。

もちろんブラゲは未だノウハウが確立されきっていないことや、
ブラウザやマシンスペックなどの要因で制約があるのは事実でしょう。
しかし、どうにも革新的なものに無頓着というのか新興勢力にもかかわらず
進化や変化と縁遠い印象を受けるのはなぜでしょうか。

その理由のひとつに考えられそうなのが、制作陣の陣容の違いがあるのではないかということ。

恐らく、ブラゲ一本で起ち上げたサービスや企業の制作陣というのは
それほどゲームに熱意を傾けて来なかった、いわば非ゲーマーなのではないかと。

ゲーム好き・ゲーマーとしてブラゲや無料ネトゲ批判をする際の攻勢として
「自分の技術やキャラのレベルアップよりも、金を賭けた人が勝ち組になるのはゲームとして認められない」
というものがあります。

制作陣もボランティアじゃありませんから、課金してくれた人に対して
なんらかの優位性を持たせることに関しては至極当然だと思います。
が、課金にまつわって排他的になるだとかバランスが崩壊しているものも多いことから
調整の難易度とともにゲームの面白さの本質を知らないからこそ
そのような事態を招いているのではないかと思えてならないのです。

プレイフィールも別物

当然、制作思想が異なるのですからプレイフィール(プレイ感覚)も異なります。

パケゲの楽しさ、面白さ、没入感は言うに及ばずですが、ブラゲの方は
面白い・つまらないというくくりではない「第三の何か」の印象を強く受けます。

現在まどか☆マギカオンラインというブラゲがあってちょこちょこプレイしているのですが、
なぜ続けているのかというと本作が面白いからじゃないんです。
「なんとなく」「暇つぶしに」以上の感情が出てこないんですよね。

他にもモバゲーやらで提供されているものなど色々と手を出してみた経緯がありますが、
いずれのゲームを続けるにしても「ハマるから」というよりも「惰性でなんとなく」続けるという
結果しか得られませんでした。
※ネトゲもシステムよりも仲の良い友人ができるかどうかで楽しさが左右されますよね。
それってつまりゲームとしての楽しさは加味されるほどではないという可能性が高い訳で。

ゆえに、突然サービス停止したところでショックもそんなにないし、
またそこら辺のブラゲに乗り換えても問題ないというか。

また、後に残るものがないというのも相違点だと思います。
パケゲにしたって損壊したり本体が逝ってしまえばプレイできないわけで
永久に残るわけではないですが……少なくとも環境さえあれば、
いつでも好きな昔のタイトルを遊べますし、セーブデータも残せたりします。

ブラゲはサービスが終わってしまえばそれっきりで、
いかにキャラ強化しようが何しようがこちらで環境を構築できない以上
後に残せるものがまずほとんどないのです。

それにゲーマーならわかっていただけるかと思いますが、
心に残るタイトル!というものがブラゲにおいて存在するのかも疑問です。
胸に迫るストーリーや演出はありませんし、COOLなシステムもほとんどない。
没個性的なタイトルばかりで個人レベルでの名作というものが生まれる可能性が低い畑です。

どこまでいっても無味乾燥というか、愛着の湧きにくい現状がブラゲにはあります。

とにかく同列で語るのはナンセンス。少なくとも今は

長々と内容のない文章を書いてきましたが、こういうことです。

私自身はいずれPCとスマホ(タブレット)はどんどん漸近していって区別がなくなる日が
いつか来るのではないかと思います。
と同時にその過程でゲーム機も吸収される可能性だってゼロじゃありません。

しかし、今の状況を見るにまだまだ両者の距離は程遠いです。

スマホは所詮電話なのであり、まだまだPCの代替足り得るものじゃありません。
※PC自体そんなに使わないのであれば差がわからないのでしょうが。

昔懐かしいケータイアプリだって頑張ってはいたけれど大したものほとんどなかったでしょう?
そう、どちらかといえばブラゲはケータイアプリと同列に語るべきものなんです。
ゲームをするべくして生まれたゲームではない。
ゲームも(ちょっと)したいから生まれたゲームにすぎないのです。

ケータイアプリやブラゲを好んで遊んでいるからといってゲーマーと呼べますか?
ゲーマーも仲間意識をもてますか?難しいと思います。
そこにあるのは、コアゲーマーとライトゲーマー間の隔たり以上に高い壁です。

技術的にも、既にFPSなどもポツポツ出てきていることから、
これからもハードウェアの進化にともなって高度なブラゲが生まれてくることでしょう。
しかし、両者が全くの同列で語れる日はそのさらに先にあるかと思います。

だから急にこれまでのゲーマーと呼ばれた人たちがブラゲに雪崩れ込んだりというような
業界を揺るがすような自体は起こり得ないと予想します。
そもそも畑が違うのですから、ブラゲに今のパケゲの代替を求めるのはナンセンスです。

私のようにパケゲを愛しつつブラゲも片手間にプレイしたりする人は多いかと思います。
そしてその人はきっとゲームと言いつつも両者間に異質なものがあることに気がついているはず。

その異質なものが異質でなくなった時、両者は初めてゲームという名のもとに合流できるでしょう。

※流れとしては現在の無料MO/MMORPGなどに取って代わるのがブラゲであり、
パケゲに取って代わることはできないというのが私見です。

書いた人はこんな人

壬生狼
壬生狼(みぶろ)と申します。 miburo666/ルプス(Lupus)は概ね同一人物。 ゲーム、音楽、映画/アニメ、イラストなどが趣味。 ここでは音楽や映画/アニメを中心に、趣味関連の記事を書いていきます。
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
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『パッケージ購入型からブラウザゲームへの移行はまだまだ先ではないか、というお話』へのコメント

  1. 名前:まるお 投稿日:2012/09/20(木) 20:01:35 ID:5bc18a574

    ライトゲーマーとコアゲーマーの中間くらいにいる私ですが、願望としてはスマホやPC、ゲーム機はきちんと区別されていてほしいですね~

    まだPCで統一・・・というのなら許容できますが、スマホで統一されてしまったら・・・ゲームやってるときに電話着信して強制中断とか我慢ならないですよ(´・ω・`)
    まぁ未来のことなんてわかりませんから何とも言えないですけど、しばらくはきちんと区別化された上で進んでいくと思いますよ!
    今あるゲーム会社が全部ソーシャルに流れたら採算合わない企業も多数出てくるでしょうし、それ以前に今日開催されたTGSが盛り上がっている(実際に盛り上がっているのかは不明)うちは大丈夫でしょうw

    とにかくゲーム好きとしてはきちんとコントローラーを握ってゲームしたいです!!

    • 名前:壬生狼 投稿日:2012/09/20(木) 21:20:58 ID:b8935ba3e

      コメントに概ね同意です。

      制作側にすれば択一のプラットフォームで展開すれば
      諸々楽な部分もあるんでしょうけれど、
      やっぱり住み分けの意味も含めて区別は必要ですよね。

      そういう意味ではスクエニ辺りのスタンスが
      経費はかさむものの最も広範囲カバーできる解なのでしょうな。

      Android搭載の新ゲームハード登場もこれからあるようですが、
      やはりタッチ操作では限界や問題があるので
      それぞれに適した形で発展していってくれればなと。