こちらで更新継続中。ヌルゲーマーの私が、ソーシャルカードゲームに一ヶ月間挑戦してみた。

ヌルゲーマーの私が、ソーシャルカードゲームに一ヶ月間挑戦してみた。

ソーシャルカードゲーム

2012年10月の初頭。一人の(ヌル)ゲーマーとして、そして一人の(素人)ブロガーとして、現在流行中の”ソーシャル(カード)ゲーム”は見過ごせないネタだということで、プレイを始めてから早くもひと月。

ここに来てやっと、よく言われる「家庭用ゲームにとってかわる存在なのか」「どのような点が魅力であり、問題なのか」について、自分の考えがまとまったので書いてみます。

従来型のゲームの代わりにはならないし、交わらない

結論から言って、ソーシャルカードゲーム(以下、ソシャゲ)は家庭用ゲーム(以下、家ゲ)の立場にとってかわることはできません。少なくとも今は。

両者には”ゲーム”という単語がついていながらも、中身は全く似て非なるものなのです。このあたりを、ソシャゲの多くが分類されているジャンル・RPGをもとにして比較してみます。

一般的な家ゲのRPGは、ストーリーを追う過程で敵対するものとの戦闘を繰り返し、レベルアップや装備の充実をすることでキャラクターを強化していきます。そうして段階的に力を強めていって、最後に待ち受ける強大な敵を倒すのが基本的な流れです。

一方のソシャゲはどうでしょうか。(あってないような)ストーリーらしきものを追いつつレベルアップし、道中で得たカードを強化して立ちはだかるライバルや敵を倒していきます。この点では家ゲのRPGと大差ないと言えます。

しかし確実に違うのは、ゲーム開始直後でも”運が良ければ”最強クラスのカードを手にすることができ、以降はほぼ障害らしい障害のないヌルゲーと化す可能性があることです。いわば、最初の町で”運が良ければ”聖剣エクスカリバーやムラマサソードが手に入ってしまうわけです。

単純に「俺TUEEEEEEEEEE」したいだけならともかく、従来の家ゲプレイヤーにとってはつまらないですよね。

また、ソシャゲではお金をかければかけるほど強くなる(有利になる)ということで、家ゲにあるようなプレイヤーの知識や実力、研究で高みを目指すのとは正反対の性質もあります。これはアイテム課金制のMO/MMORPGでも多く見られる傾向ですが、家ゲ出身のゲーマーからはあまりいい顔をされない一面です。

これらはつまり、段階的に・徐々に実力をつける(強化していく)という過程を家ゲでは重視しソシャゲでは軽視しているということです。カタルシスや達成感とはほぼ無縁。

私も実際に「神撃のバハムート」というタイトルで、いきなりLR(レジェンドレア。最高のレア度)のカードを引いてしまいました。最初こそこの幸運に舞い上がってテンションが上がり、頭ではメカニズムを理解しつつもプレイ意欲が刺激されました。

神撃のバハムートより、ムーンアルミラージ

これがそのカード。

ところが。

そのカードが自分好みのカードだったというのもあるのですが、ゲーム開始直後に満足してしまったのです。ゲームスタートと同時にエンディングを迎えるようなもんです。そんな状況で長らくプレイする気になるでしょうか?

よほどそのタイトルに魅力があればどうだかわかりませんが、少なくとも、「神撃のバハムート」にはその後もプレイしようと思えるだけの魅力がありませんでした。次第にログインする頻度も減っていき、やがてはフレンドにLRのカードも含めて全てプレゼントしてやめてしまいました。

家ゲを長くプレイしていると一度やりつくしても、後になって再びはじめからやり直したいというタイトルに出会うことがあります。セーブデータを消すなり新たに作るなりして、再び世界平和を実現すべく旅立つのです。

しかし登録不要アプリを除いて、ソシャゲはやり直しができません。サーバーにデータが残っているので、はじめからやり直すとすれば、MobageならMobageにGREEならGREEに再登録する必要性が出てきます。

更に言えばそれまでに課金したモノは全て消え去り、利益が上がらなければサービスが突然終了することの多いソシャゲだと、後からからやり直すだとか旬を過ぎてから手を出すということは非常に難しいです。

この、タイトルあたりの寿命が比較的大手のものであっても短いものであり、後々に形として何も残して行かないという刹那的すぎる現状は、どう考えても長期的に愛される家ゲにとってかわる存在だとか交わる存在だとはとても思えません。

モノによっては音声やシナリオにも少し力を入れているものもありますが、元々の開発構想が異なるため、明確な結末というものがなくサービスが存続する限り延々とプレイは続いていきます。そのくせプレイは単調なのですから、飽きて人が離れてしまってサービス終了……というバッドエンドになるのが目に見えています。

性質的にMO/MMORPGのような”終わりのないタイプ”に属するので、その時点で家ゲと比較するのが間違っているとも言えるかもしれませんね。

そんなソシャゲが今人気であるわけと、問題点

私のように家ゲもソシャゲもわけへだてなくプレイする層がどれくらいいるかわかりませんが、およそソシャゲに熱中している層というのは、非家ゲーマーであるのは間違い無いです。前項の通り、家ゲとは相容れない面があるのが理由です。

つまり、ソシャゲにハマりこんでいる層というのは、今までそれほど家ゲに触れて来なかった層ということになります。

家ゲを趣味としない人はそこら辺にゴロゴロいますよね。それでいて、アニメや漫画の浸透率をして”自称オタ”が増えてきてもいます。そのイマイチ中途半端な層が、この萌え系イラストが描かれていて、ほんの少量ゲーム要素が含まれたソシャゲに興味を示すのではないかと思います。

自称オタアピールになる一方で、(ガチ)オタに見られるのを「いや、これ所詮カードゲームだし」という方便で逃げるのにも利用できるかもしれません(穿った見方ですが)。

また、基本プレイ料金無料というのも大きいでしょう。MO/MMORPGとは違って、誰もが持っているガラケー・スマホでプレイできるというのも人気の秘訣。こういった土壌にあって、CMを流したり”美麗なイラスト”で働きかければ、前述の自称ヲタに限らずかなり広範囲の層にアピールできるのです。

無料で、高品質なイラストが楽しめて、難しい操作がいらずゲームっぽいものが楽しめる。それがソシャゲの魅力です。

カードサンプル

大手は有名イラストレーターを起用する場合も多いので、イラストはとても美麗なものが多い。資本がないところのイラストの出来は……お察し。

問題点としては、そんな層が手にするケータイというデバイスが主流というところにあります。課金が利用料金と一緒に請求できるものが多いため、お金を払っている感覚や価格認識が狂った状態でついつい支払ってしまうのです。

以前問題になり規制強化がされた「コンプガチャ」というものがありましたね。あれなんかが最たるもので、それこそ湯水のごとくお金を投じないとならないシステムでした。現在では規制されているのでコンプガチャは消滅しましたが、あの手この手で搾取せんとするシステムは次々考案されています。

例えば「BOXガチャ」。これは引けば引くほどBOX内のカードが減ってゆき、レア度の高いカードが手に入る確率が上がるというもの。”いずれ必ず手に入る”と言い換えることもできますが、BOXを空にする勢いでカードを引けば……コンプガチャと同等か、それ以上の金額がかかってしまうかもしれません。

家ゲがメインの私としては、そんなものに数千円や数万円使うくらいなら、家ゲのタイトルをそれだけ購入したほうがずっといいよなぁ~っと思っちゃうのです。その方が長く深く楽しめますしね。

このレアカード習得に関する射幸心(幸福感を得ることを願う気持ち)を煽るものや、ソーシャルなもの特有の承認欲求(評価されたい、認められたいという気持ち)を刺激するシステムなど、深刻化すれば生活などに直結する問題を多くはらむのが現状です。

ガチャを回すのに○円かけて回す価値が本当にあるのか。そのお金があればソシャゲ以外にどんなことができるのか。その問い直しをしながらでないとギャンブル依存症と同じような状態になってしまいます。

イラストが気に入ったのなら、イラストレーターの画集を買ったほうがイラストレーターも嬉しいし、あなたも財産を手に出来ます。アナログな考え方ですが、あなたは泡沫(うたかた)のデータと現物、どちらを選ぶでしょうか。

ソシャゲのこれから

これから、といいつつ経済だとか業界については全く知識がない私なわけですが、それでもはっきりわかることがあります。皆さんもお気づきかもしれませんが、今は“ソシャゲのバブル”です。

毎日のように表面だけ変わった同じようなソシャゲがMobageやGREEで公開され、どんどん膨れ上がっています。何種類あるのか調べる気にもなれないし、プレイヤー居るの?ってな具合に埋もれている作品も多いです。

これからある時点で”パーン!”っと弾けるでしょう。そうして、9割以上のソシャゲが死滅するのだろうと思います。それくらい、利益のことしか考えず創造性に欠く作品で溢れかえっています。

私を含め、プレイヤーも飽きてきています。ある筋の情報では、90%ものユーザーは初日で該当タイトルから離れてしまうのだそうです。これは米国での調査結果なので、日本では結果が変わるかもしれませんが、おおよそは同じような状況だと思われます。

今はユーザーは流動的なのでなんとかかんとかビジネスとして成り立っていますが、現在のような”稼げるうちに稼げ”という品質よりもリリースの速さを重視したタイトルばかりでは、頭打ちはすぐ目前に迫っているように思えてなりません。

一時期に比べれば低調なMO/MMORPGと同じように緩やかな衰退を見せるのか、バブルと同じく一気に崩壊へ向かうのか。いずれにせよ、今のままでは明るい未来はやってきそうにありません。

これから生き残るのは、創意工夫を凝らした作品でしょう。カードゲームにしても、より戦略性を高めたものや独自性のあるものが生き残ります。ずっと合体や進化、コスト制のバトルばかりでは定住するプレイヤーは目減りする一方です。

また、利益を上げたいばかりに、競争心を煽るシステムするばかりなのも面白みに欠けます。アイテムは奪い合うんじゃなくて、交換するシステムでもいいのでは?ソーシャル(社会)は、攻撃し合うものではなく、互いに提供しあい支えあってこそのものではないでしょうか。

せっかく新たに誕生した市場・ジャンルが、既に危ない橋を渡り始めているというのはもったいないことです。まだまだ研究のしがいがある分野なのに、こんなにも早く没個性化し衰退してもいいのでしょうか。

互いに、時には自分すら食い尽くして消えて行くのではなく、ひとつの分野として時には協調しあい時には刺激しあって伸びていって欲しいものですが。果たして、当の業界はどのように思っているのでしょうね。

以上がいちゲーマーがソシャゲに一ヶ月間浸ってみての所感でございます。ゲーマーなあなたの意見もお待ちしていますので、なにかあれば是非聞かせてくださいね。

書いた人はこんな人

壬生狼
壬生狼(みぶろ)と申します。 miburo666/ルプス(Lupus)は概ね同一人物。 ゲーム、音楽、映画/アニメ、イラストなどが趣味。 ここでは音楽や映画/アニメを中心に、趣味関連の記事を書いていきます。
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
スポンサーリンク
スポンサーリンク

『ヌルゲーマーの私が、ソーシャルカードゲームに一ヶ月間挑戦してみた。』へのコメント

  1. 名前:田中 投稿日:2012/11/24(土) 00:37:55 ID:01b3a2399

    自分も同じ考えです。すくない投資で利益を生みだそうとする開発者の仕事感覚がもっともゲームに近い気がします。

    • 名前:壬生狼 投稿日:2012/11/24(土) 01:08:41 ID:37c6bf9b9

      うまい!おっしゃるとおり、開発陣のマネーゲームなのかもしれませんね、ソーシャルゲームって。

  2. 名前:匿名 投稿日:2014/02/08(土) 20:56:07 ID:f421519f3

    たったの1ヶ月、しかも一つのゲームを遊んだだけで全てを分かったように語られてもねぇ・・・

    • 名前:壬生狼 投稿日:2014/02/08(土) 22:26:54 ID:bdc68172f

      だいぶ前の記事にわざわざコメント有難うございます。

      >たったの1ヶ月

      期間としてみれば確かに短いかもしれませんね。
      しかし、記事執筆当時のソシャゲの大半は1ヶ月どころか2,3日もあれば底の見えるタイトルばかり。
      1ヶ月もあれば十分だったのですよ。

      >一つのゲームを遊んだだけ

      おそらく「神撃のバハムート」のタイトル名が出てきたあたりで勘違いされたのでしょうが、当然ながら1タイトル遊んだだけじゃ記事にしませんよ。
      トップ画像や記事に挿入している画像のほかにも、かなり多くの作品をプレイしていましたよ。

      なお、この後にもソシャゲはそれなりにプレイしましたが、結論は今も変わっていません。
      まぁ、最近は完全に足を洗ってしまったので、今遊ぶとまた意見は異なる部分もあるかもしれませんが。