「タイムトラベラーズ」 レビュー

レベルファイブ制作の、タイムトラベルをテーマにしたAVG。 プレイングシネマという名の通り、非常に動きの多いシネマティックな表現が特徴。

プレイヤーは複数の人物の視点から、ある事件を体験し、やり直したり別のキャラクターに切り替えたりしながら、問題を解決・謎を究明していきます。

およそタイムトラベルものに備わっている面白さは概ね搭載していますし、レベルファイブ特有のちゃらんぽらんな展開・演出などはありますが、なかなかに大きなカタルシスをもたらす結末が見ものです。

※PS Vita版のレビューとなります。

 icon-smile-o ここがイイ!

  • ライトな見た目に反して、結構読ませるシナリオ。 ボリュームは控えめながら、それだけに一気に読ませるものを持っています。
  • 様々な小ネタが随所に用意されています。
  • 声優は実力派が多く聴き応えあり。

 icon-meh-o 微妙・惜しい

  • リップシンクが微妙。 沈黙や唸り声の時まで口パクしなくても。
  • グラフィカルな演出がチャート画面で用意されているが、サクサク動作させてくれたほうがありがたかった。
  • フレームレートの落ち込みなど、メモリ最適化されていない気がする場面も。
  • グラフィックは汚くはないものの、粗め。
  • おまけも結構遊べる部類だが、実時間と連動しているため手軽感はなし。

 icon-frown-o ここがダメ!

  • PCE(つまりはQTE)の必要性は、内容的にも難易度的にも薄い。
  • 一部の選択肢の(ゲームオーバー)展開はキャラ崩壊も起こしており、個人的には受け入れがたい。
スポンサーリンク

ツボをおさえたシナリオは読み応えあり

いきなり本筋と関係ないところから書くとすれば、本作には小ネタが多く含まれていて、某有名タイムトラベル映画や某国民的アニメを見ているとニヤリと出来る部分が多いですね!

もはや小ネタというか、それそのものじゃないか!というシーンも多いので、「おおー勇気あるなぁ」と妙なところで感心しました。

もちろんメインストーリーもどんどん先が気になる作りになっており、妻子をさらわれた刑事、父に憧れてニュースキャスターを目指す女性、ある高校の男子生徒、ある科学者、そしてリアルライフヒーローの5人が主軸となって物語は展開。

これら5人の物語は一見して独立していて関わりがないように見えますが、徐々に徐々に相互に影響を及ぼし合うようになっていき、やがて一本の大きな流れに集約されていきます。

そうして多面的に物語が見えるようになり、伏線が回収され始めると、もう先が気になって仕方がなくなりますね!

物語に関係・無関係さまざまなTIPSがありますが、そちらも適宜確認しつつ読み進めると、若干複雑な時系列も整理でき、諸々の演出も氷解していくことでしょう。

システム・全体のクオリティはあともう少し!といったところ

PSPや3DSでも出ているタイトルなので仕方ないのかもしれませんが、全体的なグラフィックレベルやシステムの動作などは今一歩といった感じ。

まぁ、それでも一昔前の3DAVGよりは快適に動きまくってくれますが、テクスチャの粗さやキャラモデルの感じなどは、PS Vitaの画面だとちょっと目立ちます。

システムも不快とは言わないまでも、快適とも特に言えない感じです。

特にセーブが時節ごと(テキスト進行度関係ないっぽい)ということで、中断が少ししにくい印象なのは残念。

しかしこれらは決して大きなマイナス要員ではなく、ストーリーにのめりこめれば瑣末なものばかりです。

総括

私はフリープレイで遊んだためか、読み物としては結構満足度が高かったです。

タイムトラベルものは好きなジャンルというのもありますが、その中でも大きな驚きはそれほど多くないとはいえ、丁寧な作りが好印象な手堅いストーリーとなっています。

一方で、フルプライスで遊ぶとしてはおまけのTT Phone(ゲーム機を通信端末に見立てて、あるキャラクターと交流する)を加味しても割高感は否めませんし、そのTT Phoneも面白いかと言われれば……?

ただまぁ、肝心のストーリーは再三になりますがなかなか良い出来となっておりますし、割とライト向けのアレンジが施されていますから、割と多くの人が手軽に楽しめるタイトルになっていると思います。

書いた人はこんな人

壬生狼
壬生狼(みぶろ)と申します。 miburo666/ルプス(Lupus)は概ね同一人物。 ゲーム、音楽、映画/アニメ、イラストなどが趣味。 ここでは音楽や映画/アニメを中心に、趣味関連の記事を書いていきます。

『「タイムトラベラーズ」 レビュー』へのコメント

  1. 名前:まるお 投稿日:2013/07/01(月) 10:24:09 ID:937427250

    お、結構楽しめたようですな。

    私は内容を一部流し読みしてしまったがために終盤はほとんど意味不明な展開に苛まれましたが、やっぱそれなりに作られたストーリーなんですねぇ。

    >一部の選択肢の(ゲームオーバー)展開はキャラ崩壊も起こしており、個人的には受け入れがたい。

    そうそう、これはひどかったね。
    まぁひどいと言うほどではないけど、シリアスな雰囲気から一気にクールダウンというか沈んでいるというかおいしいというかね!

    あと男子学生のストーリー(名前忘れた)で急に入るジョークも寒すぎて顔を覆いたくなるほどでしたわ(´つω⊂`)

    TTPHONEは途中で投げたわw
    本当に面白くなかったからね。

    まぁ、フルプライス及び高価格帯で購入した方はご愁傷様でした(主にまるお氏)ですな(´・ω・`)

    • 名前:壬生狼 投稿日:2013/07/01(月) 14:48:55 ID:660fa51e9

      どもども!

      確かに終盤は人間関係・時系列関係が一気に解明されていくせいで、誰がどうしたからどうなった、というものを追っかけないとわからなくなるね。
      時間かけ過ぎると、逆にOPの内容とかが薄れてしまうことになったろうから、このボリュームは最適化されていたのかも!

      キャラ崩壊描写は前作?428に通じるのかもしれない(未プレイにつき憶測)けど、おまけシナリオでもないのに、まるおの言うとおりシリアス→ギャグ展開ってのはどうにもこうにもムッとするわ―!

      男子学生(有理)は隠れアメリカンジョーク好きという設定が生かされていないから、なおさらなんだよね。
      私としては、ジョークはつまらないけど、ジョークを放った後の微妙な間や空気は好きでした。

      TT Phoneは……まぁ、時間がある時にやる、可能性がゼロではないかもしれない、ってなレベルですなww
      一応こちらもひとつの結末が描かれるらしいんだけど、そこに至るまでが苦行過ぎ(‘A`)

      ロープライス(3000円くらい)で納得できる内容かな~とは思ったねぇ。
      まぁ、高めのアニメ映画のDVDかなんか買ったと思えば!ww