こちらで更新継続中。Bring Me The Horizon「Sempiternal」 レビュー

Bring Me The Horizon「Sempiternal」 レビュー

アルバム発売前からPVやトラックをどんどん公開していた本作、中でも「Shadow Moses」はアホみたいにYoutubeで流しまくるなど期待が高かった本作ですが、十分に期待に応えてくれる作品になっていました。

単なるメタルコアからも脱却した今、次に見据えるのはどの辺りなのかは定かではありませんが、本作では更にメロディアスになっており、エレクトロニカなど電子音楽由来の浮遊感などもセットになっており、同郷のArchitectsと同系ながらも別の色を持った路線にシフトしていくのかもしれません。

どことなくカッコイイんだけど荒削りで中途半端な印象もあった彼らですが、ここに来て非常に聞かせる一枚を完成させてくれましたね。

 icon-smile-o ここがイイ!

  • 浮遊感すらある、儚く幻想的な音響効果なども取り入れつつ、全体的に非常にメロディアスでエモーショナルに仕上がっています。
  • ヴォーカルも頼りないながらも歌唱法に幅を持たせています。 歌い上げる箇所も増えたかな。
  • ヘヴィロテしやすい曲構成も好印象。

 icon-meh-o 微妙・惜しい

  • Oliverの歌唱力の低さ(というか不安定さ)が嫌でも認識させられてしまう点はあるかと。 これから更に磨きをかけてくれるといいのですが。

 icon-frown-o ここがダメ!

  • とくになし。
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ひとつの到達点に至った作品

1曲目「Can You Feel My Heart」を再生すると、いきなりエレクトロなイントロが流れ始めて面食らいますが、この曲こそが本作の意向を示すマスターピースでもあります。

スクリームを撤廃し、Oliverはクリーンヴォーカル主体でリード。 彼の魅力でもあり欠点でもある「頼りなさ・不安定さ」が早速浮き彫りになりますが、聞きようによってはこれまでにないエモーションを感じるとも言えますし、曲展開もドラマティックで○です。

2曲目の「The House Of Wolves」はカテゴライズの難しい音とノリですが、割とシンプルな曲構成となっており、そこそこ適当にでもノれます

4曲目「Sleepwalking」は夢遊症を冠した歌ですが、確かにそんな気もしないでもないですが、全体的に美メロでエモーショナル。 ここでも頼りないヴォーカルが目立ちますが、不思議と曲とマッチし、魅力的なものに聞こえます。

6曲目は待ってました「Shadow Moses」! 本作のキラーチューンというか看板曲とでもいいますか、アグレッションも含めた彼らの魅力を全て濃縮した一曲となっております。

Oliverのヴォーカルのこの曲では不安定さもほとんど感じられず、他の曲に比べて完成度が段違い。 ヘヴィロテ必至です。

7曲目「And The Snakes Start To Sing」は彼ら流のバラードなんでしょうか? 儚げな雰囲気と激情入り乱れたヴォーカルが印象的です。

9曲目の「Antivist」は前作あたりの匂いを色濃く残す曲で、1曲目に持ってきてもよかったのでは?とは思いますね。 メタルコアっぽいアグレッションを強く感じる曲です。

10曲目「Crooked Young」もそこそこのアグレッションを残しつつ、持ち味の叙情性もふんだんに盛り込んだ曲。 安定した曲展開ですね。

12曲目(ここからボーナストラック類)の「Join The Club」は、個人的にはやはりヴォーカルがちょっと厳しいレベルなのであんまり好きじゃないですが、本作の中では一番楽しそうに聞こえる曲でもあります。

13曲目「Deathbeds」は非常にスローでメランコリックなナンバー。 ボーナストラックとしてでなく、メイントラックとして採用されてもいいくらいの出来で、これをもってアルバムを聞き終えるのが一番スッキリする気がします(11曲目も全く悪くはないんですが)。 良曲。

総括

1stから聴き続けていますが、今のところは本作がベストな完成度と言ってもいいかもしれません。

正直、1stはそのカオスな攻撃性よりもイモっぽさの方が目についてしまって、音が好きじゃなかったバンドなんです。 暫くたってから2ndと3rdを一気に聞いてみたらかなり洗練されていて、好きな曲もチラホラあったので印象が変わったというパターンで。

なので、最初期のデスコア的な音を求める人は既に脱落しているであろう本作、私としては2nd以降の路線が好きなので、かなり高評価をさしあげたい出来・内容となっています。

以前から感じていたんですが、Oliverのヴォーカルはあのハスキーな声が個性的で魅力がある一方で安定性に欠け、歌唱力も高くないです。 クリーンパートになると「ん~これはちょっと」と思わざるをえない箇所も多いは多いんです。

しかし、それが逆に叙情的に映る側面もあったりして、そういう意味ではBMTHの醸す雰囲気の一端は、彼のその頼りないけれども味のあるヴォーカルにあるのだと思います。

っと、アルバムの総括とは無関係な話題を長々書いて来ましたが、路線的には前作の延長線上で、そこにエレクトロ・エレクトロニカ系の電子音の持つ浮遊感や幻想的な空気を色濃くしたアレンジが特徴的なものになっています。

メロディの完成度は全体的に高く、メタルコアというよりもポストロックに近い気もしますし、そうでもない気もします(曖昧)。 ともあれ、メロディ重視の方や、彼らのメロディアスなパートに強く惹かれた方は聞いて損なしです。

書いた人はこんな人

壬生狼
壬生狼(みぶろ)と申します。 miburo666/ルプス(Lupus)は概ね同一人物。 ゲーム、音楽、映画/アニメ、イラストなどが趣味。 ここでは音楽や映画/アニメを中心に、趣味関連の記事を書いていきます。
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