こちらで更新継続中。「Dishonored」 レビュー (修正パッチ適用後版)

「Dishonored」 レビュー (修正パッチ適用後版)

Dishonored【CEROレーティング「Z」】
※本レビューは修正パッチ配布にあたって本作を終盤までプレイし、以前のレビューをベースに書きなおしたものです。

Bethesdaが贈る、一人称視点のステルスアクションゲーム。身辺警護をしていた女王を目の前で殺され、更に女王暗殺の濡れ衣を着せられたコルヴォを操り、汚名を晴らすべく暗殺者として生きてゆく。

重度のフリーズ問題で悪い印象を持たれたのがもったいないくらい、ゲームらしいゲームとなっており、特殊能力を駆使した戦闘・暗殺は創意工夫のしがいがあります。一方で全く手を汚さずにクリアもできるそうで、自由度が高いのがウリです。

 icon-smile-o ここがイイ!

  • スチームパンクな世界観やマップ。そしてダークでシニカルなストーリー。
  • プレイヤーの行動により結末が変化するイベント、プレイごとに発見があるリプレイ性の高さ。
  • 一人称視点だから実現できる、これまでにない緊張感。
  • ステルス・非ステルスプレイの両方を許容することで、プレイスタイルに合わせた楽しみ方もある程度できる。
  • 特殊能力は戦略上重要だし、なによりエキサイティング。
  • 曲も目立たないものの雰囲気たっぷり。

 icon-meh-o 微妙・惜しい

  • グラフィックが前世代的で、モデルやテクスチャ、挙動が古臭い。しかしなぜか、それゆえに独特の味も感じられるのも事実だし、すぐに慣れる。
  • 本作の魅力である特殊能力を獲得するまでがしんどい・退屈な印象。全体的に戦闘難易度は高めか。
  • 一周プレイで重厚長大なプレイ体験を求める人にはやや不向き。何度もプレイして試行錯誤し、スルメのように味わう人には向く。

 icon-frown-o ここがダメ!

  • 修正パッチ適用後でも最終ステージではフリーズが起きる。
  • 日本語音声・字幕の質の低さ。音声は棒読みだったり、単純に下手くそだったりと低品質で、テキストは直訳に毛が生えた程度で理解に苦しむものも。一部ローカライズ不徹底で、原文が入り混じった不具合もある。
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詳細

本作はステルス・アサシン系アクションゲーム。しかも本作は”一人称視点”なので、隠密行動中の緊張感が格別なんです!1ミッションをプレイすると疲れちゃうほどに。

視界も当然限られますから、どこにいても落ち着かないという特殊な立場ならではの居心地の悪さが味わえます。基本的に敵対勢力だらけなので、常に安心できません。

特殊能力を駆使すれば人ならざる者の力を行使して圧倒的優位に立てるものの、マナ(魔力)は有限ですし回復アイテムも貴重なので、やはり無駄な戦闘は避けるべきです。身体能力は高いとはいえコルヴォも人間です。油断するとあっという間に死んでしまいますし、その辺りのちょっと厳しいくらいの戦闘難易度がうまくバランスを保っています。

隠れてもいいし、突撃してもいい。殺してもいいし、生かしてもいい。

もう一つの特徴としては自由度の高さでしょうか。本作では暗殺の方法のみならず、「殺すか殺さないか」すら選べるのです。暗殺劇であり復讐劇にもかかわらず、殺さないという選択肢が何故あるのか?

もちろんターゲットを野放しにしておくということではなく、例えば、不名誉を与えて失脚・追放させるといったようなことも可能です。この選択はストーリー展開や結末にも影響を及ぼし、意外なところでその後を知ることも。

更にミッション中はメインミッション以外にもオプションとしてイベントが発生することがあります。
これらはクリアする必要はないのですが、クリアするとキャラクターの強化に必要なアイテムなどが報酬として手に入ったり、メインミッションを有利に進められる可能性もあったりと、「やって損はない」仕様となっています。

そのミッションやイベントの数々すらもクリア手法は様々で、セオリー通りに遮蔽物や特殊能力を駆使してステルスで立ちまわるもよし。手にした剣と様々な武器、特殊能力で正面突破もよし。敵の殺害数もイベントや展開に影響してくるので、プレイスタイルだけでも変化が起こるのです。

プレイヤーの行動が常に何かの形で返ってくるという意味では、インタラクティヴなステルスアクションとも言えますね。

クセのある特殊能力は、使いこなせるととても楽しい!

プレイヤーはルーンというアイテムを収集し、これを規定数消費することで特殊能力を習得・行使することが可能となっています。

特殊能力には最初に覚えるブリンク(前方へ高速ステルス移動)のほか、時の流れを止めたり、動物や人間の身体を乗っ取ったり、大量の凶暴なネズミを召喚して襲わせたりできます。これらは作中で獲得できるルーン総数的に全て習得はできず、厳選しなければならないです。その分どれも強力なのですが。

重要なものにダークビジョン(敵の位置や視界を視覚化)というものがあり、ステルス行動が重要な本作においては何よりも先に習得すべき能力でしょうし、ポゼッション(敵の体を乗っ取る)もあると戦略や潜入方法に幅が出ます。

また、組み合わせることでトリッキーな使い方もできます。例えば、銃を持った衛兵が襲ってきたら時間を止め、敵の体を乗っ取り、射撃された銃弾の目の前に移動して解放。この状態で時間の流れをもとに戻すと……こういったことがうまくできた時は、圧倒的な力で場を支配している気分になれ、とても気持ちがいいですね。

様々な用途が考えられ、選択によって戦略も印象もガラっと変わるこのシステムも本作ならではの魅力と言えますが、この特殊能力を習得できるようになるまでの導入部こそ、難易度が高くちょっと退屈かもしれません。

リプレイ重視の設計は人を選びがち。

本作は前述のようなイベントやストーリーの分岐を含めて、複数回プレイすることで味が出てくる設計となっています。ゲームの勝手がわかり、面白くなってきたところでエンディングに向かう印象があるのも、ちょっとさびしいです。

メインモードの尺は決して長大とはいえないのです。しかし、各ミッションごとの遊びの余地は非常に豊富です。

ターゲットの暗殺方法、そもそも殺すかどうか以外にもオプション的なものを採用・クリアするのかどうかや、数多く存在する潜入ルートの選定などによって毎回新鮮な攻略が可能となっているのです。ただ、その試行錯誤や各ミッションを遊びつくすことで出てくる味にそれほど魅力を感じない人も多く存在します。

JRPGなど一本道である分、クリアまでたどる内容をとにかく濃密に詰め込んでいる作品も多いですよね。そういった作品に多く触れている・好む人にとっては、一周のプレイ時間や内容は希薄に感じて面白みを感じないかもしれません。

逆に数多く選択肢や可能性を用意し、それらをアレコレ試行錯誤して全ての内容を鑑賞するなど、そういった方面のやりこみ好きにはかなりアピールする仕様とも言えます。

あなたが一回のプレイで感動なり大きな満足感を得たいタイプなのかどうか、そこを自己診断した上で本作と付き合っていけるかを考えるべきでしょう。

未だ消えぬフリーズ

もう、Bethesdaのゲームだから、ということで諦めるしかないのでしょうか。

発売後、序盤以降に異様な頻度で発生するフリーズが問題となり、各所でもそのひどさに呆れられることになってしまった本作。ついに修正パッチが配信され、今回このようにレビューを書きなおすことになったわけですが。

(恐らく)最終ステージにて、未だにフリーズするんですよねぇ。エリア移動時に一回、死亡時に三回ほど。

私はゲームが特別うまいわけではないので、本作プレイ時にも衛兵に見つかって袋叩きにあうこともよくあります。そして、その度に高い頻度でブラックアウトしたまま、うんともすんとも言わなくなるのはちょっと……。

もしかしたら、引き続きプレイしているセーブデータが悪さしているのかもしれませんが、以前ほどとはいえないものの、まだ不具合は残っていそうですね。とはいえ、まともにプレイできないという状態では決してないので、極力死なないようにすればいいだけのことです。

総括

今では阿鼻叫喚のフリーズ地獄はなくなったものの、まだ少し不具合が残されている可能性はゼロじゃありません。ですが、今ならオススメできる!このゲームは面白い!!

スチームパンクな世界観、魅力的なシステムや自由度。それに、豊富な変化に富んだ各ミッションはリプレイ性に富み、プレイの仕方によっては一人も殺さず、一人にもバレずにクリアも可能とチャレンジのしがいのある設計になっています。

ストーリーもダークでシニカルな色味が色濃く出ており、退廃的な世界観と非常にマッチしています。そういうのが好きな人にはたまらない作品ですよ。

Dishonored


書いた人はこんな人

壬生狼

壬生狼(みぶろ)と申します。 miburo666/ルプス(Lupus)は概ね同一人物。 ゲーム、音楽、映画/アニメ、イラストなどが趣味。 ここでは音楽や映画/アニメを中心に、趣味関連の記事を書いていきます。


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