こちらで更新継続中。【シン・ゴジラ ネタバレ感想】せっかくなのでネタバレしつつ好きに書いてみる。

【シン・ゴジラ ネタバレ感想】せっかくなのでネタバレしつつ好きに書いてみる。

シン・ゴジラ イメージ

「シン・ゴジラ」見てきました。 人生初リピートしちゃうくらいには満足です。っていう、当たり障りがない・抽象的な文章の羅列になってしまった感想を書いたんですが、やっぱりネタバレしつつ書きたいところも依然として残ってしまっているので、ネタバレ部分だけ切り抜いてこちらに感想を書こうかなと。

よって、内容としては前述の感想記事とセットでひとつの感想となります……が、こっちはネタバレ含むんでまだ見てない人はスルーで。 あと、深い考察やら感想なんかは他の人がたくさん書かれています。 あくまでもヌルい眼しか持たぬ私は、好きに書くことしか出来ませぬ。

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ゴジラのルックスについて

まず最初に書きたいのは、ゴジラのルックスについて。

さっさとお馴染みの「尻尾ザバーン」を見せてくれて、以後全編にわたって冗長なシーンを極力削いだのが本作の色ですが、シン・ゴジラのファーストコンタクトもまた、本作の色を色濃く出していたんではないかと。

いやね、あの尻尾に背びれ。 状況的に考えてこの蠢くソレがゴジラとしか考えられないわけですが、同時に強烈な違和感……というか不気味さも感じたんですよね。

まだ全身を画面に現す前、こう、不自由な感じでモゴモゴモゾモゾしながら、どこか使命感というか必死さ?を感じさせつつも侵攻していきますよね。 それが、妙に生々しくて、どっしりとしたゴジラのイメージ(トレーラーのイメージ)からかけ離れているのもあって、「これ、なに……?」と感じたんです。

その後完全に上陸して出てきたのは、ギョロ目でふっくらブヨブヨしたエラが目立つ“巨大不明生物”。 何をも受け付けぬ絶対無敵完全無欠の怪獣ゴジラではなくて、不完全な部分の多い……生々しい生物(セイブツ・ナマモノ)としてのゴジラがそこにいたんです(実際はコイツもタフなヤツなのでしょうけれども)。

この生物ゴジラ。 なんでしょうね……生物っぽくて臭ってきそうなんですよね。 放出した体液が酷い腐乱臭を放っていた……というセリフ・情報が後から入ってきたから余計そう思うのかもしれませんが、最終的に巨災対ら人類と戦う第4形態に比べると、そうした臭気や体温が想像できる。 そんな造形であり挙動であったなと。

……軽いトラウマです。 あの何かを映しているのか映していないのか何もかもがわからない眼や、不安な気持ちや不気味に思う不快感を煽る挙動はしばらく脳裏に焼き付いて取れないのでしょう。

転じて第4形態になったゴジラは、とにかくデカくて重い……そして集中砲火でもびくともしない外皮を持った超重量級ゴジラ。 このデカさの表現も良かったと思います。

これまでは割とゴジラ目線というかゴジラのスケールに合わせた映され方が多かったのに対して、本作では人間のスケールに合わせた映され方が多かったように思います。

カメラアングルであったり、様々な撮影テクニックを駆使して、ゴジラの巨大さが圧倒的存在感と絶望感を伴って視覚に飛び込んでくるんです。

それは、(全てとは言いませんが)撮影しうる現実的な距離と角度でゴジラを映しているため、確かに遠目のシーンが多くなる反面、リアリティが増しているように思います。 実際にゴジラがいて、撮影としたら、確かにこういう映り方をするんじゃないか……というのが素人目にもリアルに感じたのです。

だからこそ、放射熱線で街を薙ぎ払い・焼き尽くすシーンは、フィクションであるということを忘れて巨大な恐怖感と絶望感と諦観が心に生まれたのでしょうね。

背びれから迎撃レーザーは出すし、尻尾からも熱線出せるなど「なんでもありだな!」と笑っちゃうほどめちゃくちゃ高性能・高火力な技を披露してくれて、強大な力をあますところなく魅せてくれたなぁと。

特に放射熱線初出しの時の演出に関しては悲愴(悲壮ではない)としか言いようのない絵とBGMもあってインパクトは強烈。 夜の帳が下りた街が紅々と明々と照らされて、ゴジラがそこにいる。 恐ろしくも美しい画でした。

恐怖の対象としてのゴジラ。 ルックスもアクションも素晴らしかったです。

で、最後のアレはなんなのか?

ルックスといえば、やっぱり気になるのがエンディングロール直前のアレ。 そう、尻尾の先端付近の変化はいったい何だったのか?ということです。

初回鑑賞時はなんとなく察せるくらいには確認できたものの、目に焼き付ける・はっきりそれと認識できるほどには及ばず……二度目の鑑賞でやっと明確にあれが「背びれを生やした人型の何か」……であることはわかりました。

しかし、実はそれよりも、尻尾の先端部分の委細が気になっているんですよね。 どうしても「人型の何か」に視線が行ってしまって、今回こそはしっかり目視したい!確認したい!という願いは崩れ去りました。

これらの考察は様々な方が既に色々とされており、中には納得できるものがいくつもあって……とはいえそこに新説を投げ込むほど私の頭は立派にはできていないので「よく紐解けるなぁ」と感心しきりなわけですが。

ただ、尻尾の先端部……凝視できていないのでアレですが、そこにも「何か」あったような気がするんですよね。 もしかしたら勝手な思い込みかもしれませんが。

その「何か」がつまり尻尾の先から熱線を放射した機構・部位なんだろうなぁと思うんですが、なにぶんちゃんと確認できていないので自分なりの落とし所も定まらず(BD早くー!)。

個人的にはメタすぎる考察……独立した他作品との関連性とかは、たとえ庵野秀明監督の関与・影響が認められるものであってもしっくりこないので、それ以外の自分なりの落とし所を模索しているんですが、やっぱりもう一度尻尾の先端の見届けるしかないんでしょうかね。

ただまぁ、こうした答えのないものに踊らされてアレコレ勝手に想像するのも楽しいんで、ハッキリしなくてもいいんですけどね。

見せない・削ぐ。

本作ではシーンがかなり圧縮されている印象で、早口でまくし立てるシーンであるとか、邦画……あるいは洋画でも描写しがちなものを、見せない・削ぐ方向で作っているのが印象的です。

そういう意味では無駄はなく、必要な物だけ詰め込んだ(そしてそれでいて破綻させないようにまとめた)……ということでしょう。

例えば作中では相当数の人々が犠牲になったであろうことは想像に難くないです。

アナウンス。 瓦礫の山。 遺された靴。 避難所。 セリフ。 表情。

明示的に人の死体や死に様を露骨に描写するわけではなくて、様々な状況や演出などで誰でもそうとわかるように暗示する。 別段特殊な手法ではないと思いますが、こと、我々にとってはそのいくつかは、モロに見せるよりもストレートに突き刺さってくると思います。

一方、グダっているように見える会議シーンも、あれはあれで必要なのです。 興味がない人には退屈でしかない部分ではあるのですが、ああいったリアリティの積み重ねは必要ですし、徐々に移り変わる面々・表情も意味があり味わいもあるのだと思っております。

ちなみに人間ドラマが希薄という意見もあるようですが、必ずしもそうでもないと思います。

画の切り替わりが激しいので見落としかねない部分で、人間ドラマ……人との関わりが示唆されているシーンはポロポロあります。 家族に送ったメールであったり、ちょっとしたやりとり、直接的ではないけども関わりあい支えあっている(ゴミを集めているオジサンとか)……そうしたところで、ホッとできるんですよね。

なんでもかんでも100%描かなければ「ない」ということではなくて、そうしたちょっとした画の挿入で、人との繋がりを描くこともできるのだと、そう示している作品じゃないかなと感じた次第です。

これをダラダラ描いていたら、冗長で間延びしてダレる映画になっていたかもしれません。 かといってこれ以上削いでいたら、そうした味わいをも殺してしまうような、危ういバランスの上にあるようにも思います。

やはりせっかく作品を作るなら、やりたいこと見せたいことは全部見せたいだろうし、そうでなくともあれもこれも情報として出したい……ということはあると思います。 しかしこうした作品では詰め込むだけではなく、思い切って削ぎ落とすのもまた大事なのでしょう。

作品を見る側に託す・委ねるというのは、効果的に使えば双方にとっていい結果になるでしょうし(思わせぶりな演出ばかりで煙に巻いて、ハイ終わり、なのも世の中にはありますが)。

であるからこそ、監督としては言わせたかったんでしょうが……市川実日子演じる尾頭のセリフ「ゴジラより怖いのは私達人間ね」は蛇足だったんじゃないのかなと。 物語の流れ的にそう思える・考えられる人が多いはずで、あえて代弁させんでも……と。 この陳腐なセリフが少し残念というかなんというか。

まぁ「彼女が言った」ということ自体が重要なのかもしれませんがね。

ともあれ、描きすぎてしまうこともなく……それっぽい感じに笑いを挟みつつテンポよく展開する政府関係者・巨災対パートと、迫力と恐ろしさ・強大さが素晴らしいゴジラパートとが、ちょうどよくブレンドされております。

ヤシオリ作戦の地味さも……フィナーレはド派手に!という映画的・ハリウッド的な作りとは逆行するような地味な絵面ですが、それこそ人道性や確実性・実効性などを兼ねた作戦で良かったと思いますし、どこまでも無駄を削いだ結果なんじゃないのかなと。

神であったか、新であったか、真であったか

細々と書きたい部分はまだまだあって、かといって全部書こうとすると膨大になるし、それどころか思い出せないくらい色々あったんですが、とりあえずここらにしておこうかと思います。 色々書きたい・語りたいという欲求を刺激する、いい映画ですねぇ。

それはさておき、最後に書いておきたいのは、シン・ゴジラの「シン」はなんだったのかということ。

作中では大戸島の現地神・呉爾羅とGODをひっかけてのGodzilla→ゴジラだったので、「神」という解釈が無難でしょう。

また、今作はその設定やゴジラの成り立ちなどが一新されているため、作品としては「新」であることも否定出来ないでしょう。

「真」……あれ(第4形態)が最終形態であればそう言えるかもしれませんね。 あのラストが、次の形態への進化や増殖の過程であったかどうか、その辺も影響はしてきますが。

そして往々にしてゴジラは人類の負の遺産というか、罪の象徴であるため、sin(道義的罪)なのかなぁと思いついた(タイトル発表時にまず思い浮かんだのがコレ)んですが、実際このsin的な要素もあるものの、これだ!と断定するのはどうなんだろう……といったところですね。

結局、見てもなお「シン」の自分なりの答えは出ずじまいですが、まぁ、いずれも含んだ「シン」なのだろうというところで自分を納得させております。

ゴジラの正体や目的についても考察がなされていますよね。 正体についてはやはり考察の材料となるのは尻尾のアレのようですが、目的……あるとも考えられるし、ないとも考えられるし。 あるとしたらやはり……?

いかようにも解釈できるのはタイトルだけでなく、示された内容も然りで、反応も様々。 印象に残ったシーンも十人十色。 だからこそ見て楽しんで、見た後に語り合って楽しめる……そんな作品ですよね。

他の方々が素晴らしい記事を書いているのを見て及び腰になっていましたが、私がこう感じたのは確かだし、書きたい欲求もあったので好き勝手に書きました。 あまりにハイレベルな感想や考察ばかりでも息苦しいと思うので……そうでもない?

ともあれ。

私は好きに書いた。 君たちも好きに書きたまえ。

書いた人はこんな人

壬生狼

壬生狼(みぶろ)と申します。 miburo666/ルプス(Lupus)は概ね同一人物。 ゲーム、音楽、映画/アニメ、イラストなどが趣味。 ここでは音楽や映画/アニメを中心に、趣味関連の記事を書いていきます。

記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
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