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「コリドー (原題:The Corridor)」 レビュー

森深い場所で起こる、謎の現象と惨劇! カナダ発のSF要素も含んだシチュエーリョンスリラー。

過去に錯乱して仲間に襲いかかったことがあり、精神病院に入院していたテイラー。 数年が経って退院できたということで、再びかつての仲間と集まった。

ぎこちなさはあるものの、少しずつ失われた時を取り戻そうとする彼らだったが、テイラーが森で“謎の空間”を発見したことをきっかけに、楽しい再会は惨劇へと変わってゆく。

うーん、雪深い森の奥の家屋で起こる惨劇とか、不可思議な空間とか、私好みのするモノがたくさん本作に含まれているのですが、どうもパッとしません。

それは本作が謎が多いままに終わるからなのか、内容自体がつまらないことによるものなのかも、イマイチ判然としません。 不思議な映画ではありますし、雰囲気はいい感じなんですが、面白いか・オススメかと言われると「うーん」と返さざるをえない作品です。

 icon-smile-o ここがイイ!

  • 雪で包み隠されるが如く、謎と不思議な雰囲気が魅力的。
  • まぁまぁ引き込まれるオープニング。

 icon-meh-o 微妙・惜しい

  • 本作の雰囲気とあまり沿わないストリングス・ミュージック。 ミスマッチと言えるかも微妙なところ。
  • 謎が多く残るのはいいのだけれども、本作に関しては「だからなんだというのか」というヒトコトで存在が揺らぎそうな危うさがあります。

 icon-frown-o ここがダメ!

  • イマイチ理解・納得出来ない、数少ない“真相”。
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レビューが書きにくい事この上ない!

といっても本作が難解ということではなくて、掴み所がないという感じなんですよね。

※難解といえば……キリスト教に関する知識不足ということもあって、理解とレビューを放棄した作品に「アンチクライスト」というものがありますが、あちらは“難解”な作品だと思います。 本作とは「わからない」の性質が異なりました。

全編通して独特で不思議な色味と空気感が堪能出来ますが、神秘的という不思議さというよりも、“不思議ちゃん”的な不思議と言いますか。

ここまで不可解・説明不足だと想像を挟む余地も狭まってしまって、作品を味わい、批評することも難しいような。

まぁ、見た感じではそうして頭を悩ませ続けても、「あ、そういうことか!」と思わず膝を叩いてしまうようなメッセージが隠されていそうもないですし、単に「こういうもの」ということなんでしょう。 本作の結末や、謎の空間にしても。

なお、謎の空間は映画タイトルにもなっている「コリドー」と呼ばれており、「コリドー」とは回廊などを指す単語です。 しかし、そこになにか意味が隠されているとか、暗喩であるというような感じもしませんので、よくわかりません。

※日本メディアでは、コリドーを“光の道”としています。

コリドーとは何か?

キャッチにもコリドーの正体は一体何か?みたいな書き方があるんですが、本作のメインディッシュはそこじゃないらしく、結局よくわからんままに物語が進んでいき、終わっちゃいます。

一応作中のセリフで「コリドーの発生のもととなったと思われるできごと」について触れられていますが、それが真実かは曖昧ですし、真実だとしてもコリドーの正体に近づけるわけでもないんです。

また終盤でのある人物のセリフからもコリドーの正体を匂わせるものが見つけられるものの、こちらもなんだかあまり信用出来ないので、結論付けるには弱い感じ。

このコリドーの効果も聴覚が鋭敏になったり、思考力が向上したり、心が読めるようになったりと超能力が備わる代わりに、鼻血が出て正気を失うというのも、なんかあと一歩というところで繋がっていない印象も受けます。

正気を保つには「あるモノ」が有効という、えらく物質的というか「そんなんでいいんかい!」みたいなモノだったりしますし、コリドーが半物質的な描かれ方をされていることもあって不満に思う箇所も。

で。

結局このコリドーは何だったのでしょうか? 物質のようで、そうでない。 非物質かといえば、そうとも言い切れない。 その意義は? 目的は? どうしてラストでテイラーはあの解法に行き着いたのか?

悪い意味でモヤモヤとしてスッキリしないです。

総括

冒頭にも書いたように、雰囲気とかネタ自体は好物だったりしますし、作品のかもす空気みたいなものはいい感じで味わい深いと思います。

ですがね。

本作に関しては謎とかは「そういうものだからしょうがない」という印象を受ける設定が気になります。 これを許しちゃうと、反論的に「じゃあ、この映画自体なんだったというのだ」っていう考えが頭をもたげてしまうんですよね。

なにか、メッセージ性が感じられればよかったんだけど、私には発見出来ませんでしたし。

不条理・理不尽な感じは同郷の作品「キューブ」に通じるものがあるかも。 あっちも「そういうものだった」じゃないですか。

でもなー、なんだろう。

あっちはメッセージというか、含意があったから受け入れられたんですが、こっちはそれがないように見受けられるからなのか。 どうも好意的に受け入れられないモヤモヤ感後味の悪さが残ります。

と、ここで長々クドクドと考え・書いてみても答えは得られなさそうな感じの作品です。 明快ではないにせよ、何かしら自分なりの答えが欲しい人……というか誰に対してもあまりオススメはできないかも。

ただ「不思議」を撮りたかっただけの作品で、考えるだけ無駄かもしれませんし。

本作を見て、「こういうことじゃないかな?」みたいな自分なりの答えをお持ちの方は、コメントなりメールなりでお教えいただければ幸いです。

書いた人はこんな人

壬生狼
壬生狼(みぶろ)と申します。 miburo666/ルプス(Lupus)は概ね同一人物。 ゲーム、音楽、映画/アニメ、イラストなどが趣味。 ここでは音楽や映画/アニメを中心に、趣味関連の記事を書いていきます。
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
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